急降下注意 セットリングウィズパワー


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本日は福岡も雪予報で本格的な冬到来です。
 
さて今回はマルチコプターの急降下の危険性についてふれたいと思います。私は1年ほど前に急降下⇒失速⇒操縦不能を経験しました(動画の40秒後ぐらいから)。

Phantom and Diamond Head (Crash)

 
素材撮りが終わってバッテリー残量も心配だから(GPSモードで)急降下させていたら、一定速度を超えた時点で失速かつ操縦不能となり、地面に激突しました。機体自体は±20度ぐらいの範囲で前後左右に傾きながらも水平を保ちつつ(つまりふらふらしながら)落ちていきました。
 
この結果、機体を急降下させると一定速度を超えた時点で失速かつ操縦不能になることが分かりました。
 
1年経った今、原因はおそらくセットリング・ウィズ・パワー(ボルテックス・リング・ステートとも言います)に陥ったことと考えています。セットリング・ウィズ・パワーとは、機体が自らのダウンウォッシュに引きずり込まれ、ほぼ垂直に落下してしまう現象です。詳しくはセットリングウィズパワーで検索してください。
 
検索が面倒な方はこう考えてください。例えばマルチコプターは横風で相当に流されます。同様に下から上へ強烈な風が吹く中でマルチコプターは上へ流されますし、上から下へ強烈な風が吹く中(ダウンウォッシュ)でマルチコプターは下へ流されます。そして飛行中のマルチコプターは自ら強烈なダウンウォッシュを発生させて揚力を得ています(例えば離陸時の砂ぼこりなどはこの表れです)。もしマルチコプターを急降下させると、機体は一定速度を超えた時点で自らのダウンウォッシュに引きずり込まれて揚力を得られず失速し、ほぼ垂直に落下します。これがセットリング・ウィズ・パワーです。
 
そこで現在マルチコプターを降下させるときはセットリング・ウィズ・パワーに陥らないように、機体を前後または左右に移動させながら、ゆっくり降下させるという手法を必要に応じて用いています(具体的には2~3m前進、2~3m後退、また前進、後退を繰り返しながら降下させます)。
 
機体を墜落させないために、とても大事なことと考えています。